気になってはいるけれど、実のところよく分かってない……。そんなアレコレについて、専門家の先生にうかがいました! 今回は「社会科」です。
大学入試だけでなく、高校教育や、入試後の大学教育にも大きな改革のうねりが。
数年後に大学入試が変わる!という話、チラホラと耳に入ってきますね。まさに、子どもたちに関わってくることだけに、気になるニュースです。
そこで、今回は大学入試改革について取り上げたいと思います。これ、正式名称は「高大接続改革」といって、大学入試だけではなく、その前の高校教育と、入試後の大学教育を「三者一体」として改革しようというもの。文部科学省の諮問機関である中央教育審議会が、2014年末に出した答申をきっかけに、議論が始まりました。
以前から、一発勝負や四択問題などに対する疑問は多く出ていました。でも、そもそも、大学はどうあるべきか、入試改革をするのなら、高校教育にも影響が出るなど、大学入試だけを改革することは、現実的ではなかったのも事実。そこで今回は思い切って、大学入試をはさみ、前後の教育も「三者一体」として取り組むことに。年度内に最終報告を取りまとめることになっているので、まだ変更があるかもしれませんが、大きな方向性としては、マークシート方式だけではなく、記述式の問題を設ける、一発勝負の試験ではなく、「大学入学希望者学力テスト」(案)など、複数回のチャンスを設けるなど、かなりの大きな改革になることは間違いないでしょう。
記述式の問題に対応するためには、自分の言葉で表現できることが求められます。丸暗記による知識の詰め込みも、必要ないとは言わないけれど、自分は何を学びたいのか、どんな目標に向かって、この先、生きていこうと思っているのか、そのためにどうやってその力を身に付けようと思っているのかなどを自分の力で考えることができる能力が、これからは重視されていくことになります。また大学側も、教育・研究機関として、どんな人材を求めているのかなど、明確な方針を示すことが求められています。
新しい方式になるといわれているのは5年後。今までの延長ではないことを“覚悟”して子育てしていかないといけないですね!