- 2019-8-5
- 週刊 世界と日本
成長期の子供の一年ごとの変化は著しく、そばで見ていても頼もしい限りだ。そのスピードには個人差があるが、確実に変化を成し遂げる。ある時から、それが「後退」への変化と変質するが、その分岐点も、ことと次第で個人差がある。
しかし、残念なことに、成長期にある子供を含め、どんな人でも一年一年、年を取る。去年と同じ今年はなく、今年と同じ来年もない。
様々な周囲の環境要因が加わり、もっと言えば、世界規模の影響も受け、予測不可能な状況が起こり得ると考えれば、今日と同じ明日さえない。
日本の社会は、特に問題がなければ、「例年通り」にことを進めようとする。少しよくて、「例年、プラスアルファ」。特に営利を追求しない組織に多く見られる傾向だ。
世の中は変わる。自分も変わる。「例年通り」などあり得ない。今年は今年、来年は来年として、更にもっと先を見て、自分の人生、子供の教育、組織の在り方を考えなくてはいけない。
もう一つ、私にとっては「例年通り」と同類の「横並び」も嫌いな言葉だ。教育では「個性重視」を掲げながら、結局は「横並び」を強要される社会では、国の発展など望めない。
週刊「世界と日本」2019年8月1日号
出版元「(株)