18歳にも与えられた選挙権 候補者のどこを見て選べばいいの?【第6回 細川珠生の「ママは政治1年生」】

参議院選挙が始まりました。6月22日の公示日から7月10日の投開票日まで18日間、候補者や政党の訴えが街のあちらこちらで聞こえます。

今回の選挙から、選挙権が18歳以上となり、新たに240万人の有権者が誕生。高校生の中にも投票できる人がいるということで、教育現場では「主権者教育」に力を入れています。また自治体の判断によっては、期日前投票の時間延長や、指定された投票所以外でも駅やショッピングセンターなど、人が多く集まる場所に投票所を設けることができる(共通投票所)など、より投票しやすい環境ができるもの、今回の大きな特徴です。その目的は、投票率のアップ。特に20代、30代の若い世代の投票率のアップに期待がかかります。

60代と20代の投票率は35%以上の開きが

選挙は年代が上がるほど投票率が高く、2014年12月の衆院選では、60代の投票率は68.28%。それに対して、20代は半分未満の32.58%でした。若い人たちが政治に関心を持つことは大きな課題ですね。ただ、若い人たちだけではなく、全体で見ても投票率はとても低いのです。特に参院選は、衆院選と比べても平均で5%くらい低く、55%前後が続いています(衆院は60%前後)。

ウーマンエキサイト読者のみなさんも、「選挙? うーん……」となかなか投票所に足が向かなかった経験があるのでは? 日曜日は出かける用事があるし、かといって、期日前投票もしそびれてしまったなどと、悪気はないのだけど、正直、選挙にはなかなか行かない、あるいは、他の用事との兼ね合いの中で、優先度が低いなんて言う人も珍しくないでしょう。そもそも、誰に入れたいいのかも分からないから、行かないというのが本音かもしれません。

しかし、今回の参院選はちょっと頑張って投票所に足を運んでください。選挙は民主主義の基本中の基本。政治は、私たちの社会のルールを決め、国の進むべき道を決めるところであり、私たちは選挙によって、その代表者たる議員を選ぶのです。「主権が国民にある」とはそういうことですね。みなさんの一票が子どもたちの未来にも影響してくるのです。

ママの一票が子どもの未来を切り開く

私たちの一票によって、国の方向性が決まり、また社会のルールが決められるということでもあります。民主主義とは主権者たる国民が政治に責任もつこととも言えます。

そして主権者としての国民が、唯一政治に参加できる機会が選挙なのです。テレビやネットなどで、情報収集はできるし、時には政治を話題にする機会もあるかもしれませんが、とにかく一票を投じなければ、意思表示をしたことにはならなし、政治に対する不満や期待も、一票を投じることによって、解決や実現へ近づくのです。

候補者のどこを見て選べばいい?

ぜひとも、選挙に行ってほしいと思いますが、「どうやって判断したらいいのかわからない」という方のために、今回の選挙のポイント、いくつかお知らせしましょう。

判断材料となる公約は、最近ではマニフェストと呼ばれることも多いですが、できれば一度はさらっとでもいいので読んでほしいと思います。各政党のホームページにも掲載されているし、選挙期間中には新聞の折り込みで配布されます。

また新聞の記事としても掲載されます。今回の大事な政策は、「消費税再増税の再延期の是非と景気回復策」でありますが、それだけでなく、自分の興味あるテーマについて、政党を横断的に読み比べてみると良いと思います。

例えば、少子化対策については、各党どんな政策メニューを並べているのか、
年金や介護に関わる政策はどうか、エネルギーは? 教育は? と、各党の政策を「横に見る」と違いが見えてきます。

政権である自民・公明等は、これまでの政策の評価という意味もあるし、民進党を中心とする野党は、政権を批判し、それとは相反する政策を並べるのが常です。今回は特に、民進党、共産党、社民党、生活の党の野党4党で統一候補を出しています。

野党の政策を判断するときは、この4党の政策を合わせてみることも重要です。政策実行の裏付けとなる財源も大事。できる範囲でしっかりと公約を読んで、投票に行ってくださいね。

woman excite  第6回 細川珠生の「ママは政治一年生」

 

関連記事

細川珠生のモーニングトーク

政治ジャーナリスト細川珠生

 

banner_jinf

seisa

ページ上部へ戻る