中学校の部活でいま起こっていること

気になってはいるけれど、実のところよく分かってない……。そんなアレコレについて、専門家の先生にうかがいました! 今回は「社会科」です。

指導者の問題など、課題が噴出しています。

 

リオオリンピックでの日本選手の活躍は目覚ましく、4年後の東京オリンピックでは、「我が子もぜひ!」と期待に胸を膨らませているママもいるのでは!? とはいえ、オリンピックに国の代表として出場できるのは、「鬼のような」「地獄のような」毎日を送ったごく一部の人だけ。でも、スポーツに親しむということは、多くの人ができること。一生を通じて体を動かし、スポーツを楽しむことはとても大切です。

 

実は、中学校での部活動も、そのための重要な意味をもっています。ところが、近ごろは様々な課題が出てきています。学校での部活動には、主に異学年交流や共通の趣味・目標を集団で取り組むという目的があります。教員が顧問を務めることで、「勉強は不得意だけど、運動では力を発揮できる」など、子どもたちの総合的な評価にもつながっています。

ところが日本体育協会の調べによると、運動部の顧問のうち、担当部の競技経験がなく、体育が専科でない教員は、中学では46%にも上り、外部スタッフの活用も、アメリカの44%、イギリスの49%に対し、日本は18%。その上、公立校の先生の部活動手当は、休日4時間以上の勤務で3000円のみ。それ以上勤務しても手当は増えないし、逆に4時間以下であれば、手当もつかないのです(3時間超で手当てされる自治体もある)。

つまり、部活動は、先生の個人的な熱意に支えられている要素が多分にあり、加えて少子化の中で、集団競技では、一校でメンバーがそろわないという事態も。

文科省では来年度から部活動手当の2割増や外部の専門家の活用などを、積極的に進めていきたいと考えているようです。一方、スポーツは、地域のクラブなどにお任せしてはどうかという意見も。子どもたちが勉強以外のことにも、継続的に取り組める環境をどう作っていくのがいいか、大人の知恵が試されていますね。

(Hanakoママ43号より)

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